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ツバメの観察 #3. 飛翔

 
 
ツバメの飛翔は極めて巧みにして華麗である。
スズメやセキレイなど、このクラスのサイズの鳥は、羽ばたきを続けないと飛行できない。
それに対しツバメは、中・大型の鳥のような滑空もできるし、急旋回や反転もできるなど、飛翔テクニックの完成度が高い。

なぜ飛び方が上手なのか? 同じスズメ目のスズメと比較してみよう。
体重はツバメが17gで、スズメ平均25gに対して70%ほどにとどまっている。
これは渡り鳥としての習性を維持するため、飛行することを重点に進化したためである。
餌も高タンパク質の昆虫や幼虫を主食として、瞬発飛行を可能にするほか、脂肪を貯め込みにくくすることによって軽量な身体を維持している。

もちろんスズメは国内で越冬するため、エネルギー蓄積率の良い穀類を主食にすることによって、脂肪を体に貯めこみ、餌の獲得量が少なくなる真冬でも生きてゆけるよう進化している。

平均飛行速度は約47km/h、これは生活圏を同じくする大きさの近い鳥達とあまり変わらない速度であるが、天敵の追跡から逃れる時や空中で餌を捕獲するときは200km/hに達することがある。
ツバメに近いサイズでこれほどの速度で飛行できる鳥はほかには存在しない。

飛行速度の高さを生かして、空中で獲物を捉えるのだが、羽根のある昆虫は視界の効く昼間、空中を飛んでいることの方が多いのでこれらをそのまま捕まえる方がより多くの餌を確保できることになる。
早いスピードで飛ぶ能力の他に、急激に速度を落としたり小さく旋回することができるツバメはこの捕獲方法を得意とするのである。



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低速で滑空する時に翼を大きく広げるのは、大型の鳥と同じであるが、
小さくてもこれができるのは、軽量な身体と長い翼を持っているからである。




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より速く滑空する時には、翼の角度を小さくして矢印のような形にする。
スピードが上がるほど角度は小さくなり、ついには畳んでいるかのように見えることもある。




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巣を放棄した後は、電線の上だけに住んでいるかのように見えた。


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野鳥」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
飛翔スピードが47㎞でもビックリなのに・・最大速度が200㎞とは!!  ワンダフルです!
羽根を後ろに畳むようにするのは抵抗を下げるためなんでしょうね・・・
F-1のようなスピードです・・・・

るーちゃん、こんばんは。
低い所を飛ぶ時はスズメなどと同じ速さです。
高速になるのは必要な時だけなようで、スポーツカーが普通車の走りをしているかのようです。
ただ、飛び方が軽やかで上手いので速いような印象を受けます。

Lucianさん、こんばんは。
とってもスピードがあるとは思っていましたが、そんなに速いんですか!!!!
そのとてつもなくスピードのあるツバメを、こうやって何枚も撮れるんですから
何回も言いますけど、Lucianさんの目と腕はいったいどうなっているんでしょうね。
私なんて、生きてるうちに一枚でもいいからツバメをちゃんと撮ってみたいなあというランクです。
電線に止まってる時だって、一見誰でも取撮れそうに見えますが
人の気配を感知して逃げちゃうんですよね。
素晴らしいです!

esikoさん、こんばんは。
ハヤブサにでも追いかけられない限りは、200㎞/h近くで飛ぶことは滅多にないでしょう。
真っ直ぐ飛ぶ時は手裏剣のように、旋回する時はブーメランのように鮮やかなので素早く見えるのだと思います。
流し撮りは、飛んでくると腕が勝手に動くまで練習しました。
それと、何回も同じツバメに会っていると、可哀想だからと同情して少し撮らせてくれているように感じてきます。
それがチャンスでしたね。

確かにスパンがありますね。
翼面積も勝手に想像したものの1.5倍くらいに見えました。
これが巧くコントロールできれば、様々な飛び方が出来ることでしょう。
飛びの天才ということが分かります。

タンパク質を摂るのは大事なんですよね、長距離飛行には。
バッタなどでも、食生活を切り替えて対応すると言いますし。

頭が良いので、こちらを見分けるのだと思います。 人の特定が出来るとか。
意図的でないにしても、結果的に撮らせてくれているような状態は理解でします。

急旋回の流し撮りを、正しくは「ツバメ返し」というのでしょうね。

iwamotoさん、こんばんは。
人のいる所にだけ棲み、人と共生することで天敵から身を守ることを知っている鳥なので、
撮影に協力してくれたのかもしれません。
スタンバイして待っていると、一斉にデモフライトを始めることもありました。
急旋回の瞬間は写真で見ると空中で止まっているように見えて、ツバメらしくなく見られそうなのでほとんどを没にしました。

それにしても、これだけの数の流し撮り。
もっと、遅い東京女子マラソンで延々とやったことがあるけれど、どれだけカメラを振っていることか。
しかも、この残暑の季節に。
汗の結晶ですねえ。
いや、お見事です。
(ぼくなんか、仕事の合間の日陰にしゃがみこんで現れるものを撮ってるだけだもん。lololol)

Cakeaterさん
ここは川沿いなので、水も風も流れていて意外に涼しいのですよ。
仕事中の暑さと比べたら天国のようなものです。
涼みながらツバメに遊んでもらったわけです。
今はもうみんな帰ってしまいました。

今年はコアジサシには会えず、かわりにツバメが空高く舞っているさまをよく見ましたが、あまりに速くてとても見るのも追いつかないくらいでした。びっくりしながら拝見しました。

こんにちは。
こんなに早いスピードで飛ぶんですね!!
ビックリしました。
時々、車を運転中に車の前に鳥が飛んできて・・・
慌ててブレーキを踏むんですけど、鳥さんは上手に飛んで行ってしまいます。
こんなスピードで飛ぶのなら車にぶつかることなんてないですね。

Lucianさんのお写真、すごく躍動感が出ていて素晴らしいですね。

sustenaさん
天気がいい日には上空でかなりのスピードで飛ぶようです。
そういう時は、撮影には不利になるのでパスします。
曇りや小雨の時は、エサの昆虫も低いところにいるので、見下ろすように撮ることができて有利になります。
また、水を飲むときも同じ条件になるので撮りやすくなります。
一定の結果を出すためにいろいろ工夫をしてみました。

いちごさん、こんばんは。
速く飛ぶのも凄いですが、ヒナや幼鳥にエサを与える時に、自分はホバリングして空中に静止したまま口移しもできるのに驚きました。
飛ぶことを極めた天才ですね。
鳥小屋に飼われていて、一日に一回だけ放して飛ばせてもらうハトたちがいましたが、運動不足のせいか、走っている私の車にぶつかってしまいました。
怪我は大したことがなかったようですが、痛かっただろうと思いました。
野生でなくなるとこんなに違うのかと感じたものです。

テレビで軍艦鳥の特集を見ました。
こちらで説明されているツバメに似たところが多いように感じました。
この鳥も飛ぶのが上手です。 水に濡れると危険ということでした。

iwamotoさん、こんばんは。
軍艦鳥は羽の撥水性が弱いので濡れると飛べなくなるようですね。
海鳥にしては珍しいです。飛翔しながら捕食するのはツバメと同じように進化したのでしょう。
しばらく腰痛に悩まされていました。
PCに向かうのも辛い状態だったのでネットも控えめにしていました。

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