« 山羊 | トップページ | 長い壁画 »

クサグモの巣とブレーンワールド

 
 
 

ブレーンワールド(braneworld)とは膜宇宙という宇宙モデルのことである。
人間が観測できるこの世界は、縦・横・高さの3次元に時間を加えて4次元となる。
それがこの一個の水滴に相当する宇宙である。 どうして宇宙は4次元なのに、人間は3次元しか理解できないのかというと、脳のデータ処理能力の仕組みに原因があるらしい。人間が外界を認識するのは、ドアの隙間から外を覗くようなもので、ドアの前を通ったものしか見ることができない。つまり、それくらいのわずかなデータしか処理できないのである。
ドアを開けて全体を見渡すには、自我意識の崩壊と引き換えになってしまう。
喩えていうなら、「千の風になる」ようなものだからだ。




 
Photo
 
 


理論物理学者のリサ・ランドールは、物理的5次元である高次元世界を、次のような譬えを使って分かりやすく説明している。
  
  

Photo_2
 
 


我々の宇宙はバスルームのシャワーカーテン(膜、ブレーン)のようで、我々はシャワーカーテンに着いた水滴のようなものと考えれば良い。水滴はシャワーカーテンの上を移動できるが、シャワーカーテンから離れてバスルームには飛び出せない。
  
  

Photo_3
 


バスルーム全体が高次元(5次元、6次元などの異次元)の世界だと譬える。我々は3次元のブレーン(膜宇宙)の中を移動できるが、高次元の世界へ飛び出す事は出来ず、また高次元の世界を見る事も出来ない。また、我々の膜宇宙以外にも、別の異なるブレーンがいくつもあると考えている。
  
 

Photo_4
 
 


これらの水滴の一つが、我々が存在していて観測できる宇宙だとすると、隣にある水滴と衝突して合体した状態を、ビッグバンの始まりとして説明することもできる。
 

Photo_5
 
 
写真は、クサグモが作る水平でトランポリンのような形のクモの巣である。
シャワーカーテンよりも
水滴(宇宙)の空中浮遊感と美しさがあるので使ってみた。
形が崩れて丸くなくなってしまったのが、「ビッグバン」後の宇宙だ。

 
 
Photo_6
 
 
 
ちなみに、クモの糸で出来た面(ブレーン)は5次元だが、相対性理論は高次元でも成り立つので、離れた宇宙(水滴)同士でも重力は作用する。その結果、引かれて接近し衝突するのである。
もちろん、階下や階上の別の面の
宇宙(水滴)に対しても同様に重力は作用する。
 
 
Photo_7
 
 
 ちなみに、20世紀が終わりに近づいた1980年代の前半に、イタリアで理論物理学者や天文学者が集まる国際会議が開かれた。来賓に招かれた当時のローマ法王、ヨハネ・パウロ2世は挨拶でこう述べたという。
「皆さんが、ビッグバン以後の宇宙について研究するのはとても良いことです。でも、それ以前のことを追究してはいけません。」
 

Photo_8
 
 
神学的には、神が、始めに「光あれ」という前に何かがあってはよくないことなのだろうか。たしかに、20世紀まではそう信じられていたとしても不思議ではないような気がする。
 

Photo_9

« 山羊 | トップページ | 長い壁画 »

科学・哲学」カテゴリの記事

コメント

宇宙戦艦ヤマトのワープ航法が、ランドール終身教授の話で理解出来た人も多いのではないでしょうか。
わたしより、ひと回り若い彼女ですが、丁度脂の乗った時期ですね。
期待して見守りましょう。

iwamotoさん、こんばんは。
彼女の「ワープする宇宙」という本を読んでいますが、
ホーキング博士の著書よりも難解です。
若田光一さんとの対談本はわかりやすく万人向けでした。


こんにちは
所詮人間は宇宙から見るとほんの小さいもので
すみのほうで宇宙ののほんの一部を見て一生を過ごすのでしょう

yutaさん、こんにちは。
人間の身体はちっぽけなものですが、精神は、意識する範囲をどんどん拡大していくことができます。
井の中の蛙が、井戸の中を宇宙に見立てて考えるようになる。
それが人間の進化かもしれません。

こんばんは。
加齢で、最近は面倒なことを考えるのが嫌になっています。
でも、Lucianさんの説明を読んでいると、わかったような気がしてきます。
本当はわかってないんですけどね。
ドアの隙間から外を覗く・・こういうことさえも、段々しなくなってきてるような昨今です。
脳のデータ処理の能力は落ちるばかりで、歳なんだから当たり前と開き直っています。
この先、どうなるんだろう私・・・・。

くもの巣と水滴の写真、素晴らしく綺麗ですね。
何年か前は私も撮ったなあと、懐かしく拝見しています。

esikoさん、こんばんは。
ドアの隙間から外を覗く・・というのは、「今」しか認識できないということです。
過去と現在と未来が全部一度に現れると、頭がパンクして意識がなくなります。
だから人間にとっては、この世界には「今・現在」しかないことになっているのです。
 
クモの巣に水滴がついた写真はよく見せてもらいましたね。
違いを出そうと思って、クローズアップを多くしてみました。

このクサグモのクモの巣の水滴に見とれながら、Lucianさんの物理的5次元の話を読むと、なんだか、ちょっとだけ高次元から世界を一瞬眺められて、光が差し込んだ気になってしまいます。物理の話はいつだってちんぷんかんぷんなのに。

クモの巣の写真についた水滴と今日のこの宇宙のお話しは良いですねぇ。
読みながら「フンフン、ふんふん」言っています。
宇宙の話しと地球と生物進化の話しは大好きなんですよ。
定期的にやって頂きたいデス。

「ドアを開けて全体を見渡す」というのは、たとえば仏教で言うところの
「悟りを開く」「無我の境地」でしょうか?
キリスト教がらみの話しは好きですが、宇宙や時間に対するとらえ方は仏教の方が好きだなぁ。
「宙(そら)にはあまねく仏が満ち満ちている」
絶対にどこかの仏さんが救いとってくれそうですもんね。

リサ・ランドールって女性で理論物理学者さんなのですか。(凄いねぇ)
女は子宮という宇宙を持っとるけぇね、
男性よりも仏に近いと思うのですが、Lさんのご意見は如何に。

sustenaさん、こんばんは。
これらの写真は、雨上がりを狙って行かないと撮れません。
朝露程度ではこうならないのです。
5次元宇宙では、いくつもの3次元宇宙が始まりから終わりまでパッケージ化されて、
つまり4次元化して浮かんでいるというイメージでしょうか。
それがクモの巣の水滴にピッタリ合うような気がしました。

paoままさん、こんばんは。
そうです。「ドアを開けて全体を見渡す」のは、仏陀の悟りの境地や、イエスのキリスト意識のことです。
一般の人は、準備しながら段階的に到達しないと、意識のキャパシティを超えてしまうのです。
 
>宙(そら)にはあまねく仏が満ち満ちている
これを西洋風・キリスト教風に表現すると、「宇宙は愛の海である」で、外国人で使う人が多いです。
仏の慈悲と普遍的愛は同じものです。
 
>(女性は)男性よりも仏に近い…。
男は(左脳で)理屈っぽく考えるのに対し、女は(右脳で)直感的に判断するという意味ではその通りだと思います。
でもこれはフィジカルな機能的違いであって、個人のsoul(魂)の進化とは無関係です。

こんにちは
お盆の期間も終了して こちら本日 朝から雨模様・・・
最高気温予想も29度くらいとか
でも 湿度があるようで、、、汗をかいたので
すでにシャツ一枚 交換済みです 笑

水滴
大きめに写ってる写真
ジッと見てると
トンボ系??の顔の人が
笑ってるようにも 見えました (^_^;)
ある側面
顔シリーズ??

亀三郎さん、こんばんは。
こちらはお盆前で夏が終わったように涼しくなりました。
25℃以上に上がることはないです。
 
水滴群は、そういえば水木しげるさんの妖怪・百目にも見えますね。
「顔」は普遍的に存在し、個人的な発見によって発現(具現)します。
つまり、「我思う、故に顔在り」とデカルトも言っています(笑)

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1208860/60919082

この記事へのトラックバック一覧です: クサグモの巣とブレーンワールド:

« 山羊 | トップページ | 長い壁画 »

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ